
| 週刊三軒茶屋 第32号 著作:フジモリ 公開日:2004/08/28 リトルジャックオーケストラ定期演奏会レポ その2 |
開場時間である13:30に麻生市民館に着きましたが、すでに長蛇の列でびっくり。1000人ぐらいのキャパがあるホールでしたが、開演時にはほぼ満席でした。 特筆すべきは、第一回演奏会でこれだけたくさんの人が聴きに来ながら、大きな混乱もなく入れたこと。差し入れの受付やプログラムノートの配布、行列の整理など、非常にスムーズでした。裏方さんも苦労されたことと思います。お疲れさまでした。 客層もまさしく老若男女さまざま。「ゲーム音楽」というものを初めて聴くであろうお年寄りの方や、オーケストラを初めて聴くであろう子供たちなど、「ゲーム音楽」と「オーケストラ」が結びつけた新たな可能性を感じました。地道な情宣活動の賜物だと思います。 ちなみに、演奏会後、帰りがけに信号待ちをしていたところ、中年のご婦人に、「最後の曲(アンコールのこと)、なんて曲ですか?」と尋ねられました。ほんと、いろいろな人が聴きに来たんだなぁ、と実感。 演奏についてはたけいが技術的な面含め詳しくレポートしてますので、こちらはアバウトに(笑)。 オープニングのロトのテーマでいきなりフジモリのテンションマックス。とにかく、熱い。演奏者たちの情熱をこれでもか、これでもかというぐらいぶつけられた気がします。やはり、「ゲーム音楽を演奏したい!」という思いでまとまっているだけあり、皆さん楽しそうに演奏しているのが聴く側にも伝わってきました。 思うに、「オーケストラによるゲーム音楽の演奏」というのは今までにもありましたが、あくまで作曲者指揮、プロによる演奏といった、「創り手」の立場からのものが主であり、リトルジャック・オーケストラという「ゲームをする側=player」の立場によるオーケストラというものは非常に珍しい気がします。まさしく、演奏者(player)であり、プレイヤーであるわけです。 選曲やプログラムノートなどにもプレイヤーの立場からの「こだわり」が見受けられ、「いやぁ、わかってるなぁ〜」という妙なグルーヴ感がありました。「ゲームをする側=プレイヤー」である聴き手と同じ立場であり、同じ音楽を共有する。聴き手と演奏者が一体となれた演奏会だったと思います。 ちなみに、フジモリのツボ。 ・ロトのテーマのホルン、パーカッション、指揮 ・王宮のロンドの弦 ・ピラミッドの木管 ・エンディングのトランペット ・ザナルカンドのピアノ ・Melody of Lifeの白鳥さんの歌声 そして、アンコールのFFメインテーマ。最後にこれをもってくる選曲のセンスに脱帽。FF8のエンディングでこの曲が流れて泣きそうなほど感動したこと、その途中でフジモリの旧式プレステが何回もフリーズして、エンディングを最後まで見たいがためにプレステ買いなおしたことなどを思い出しました(笑)。 以前アニソンについて語ったようにゲーム音楽について語りだすとまた止まらなくなるので(笑)ちょっとだけ語らせてもらうと、ゲーム音楽というのは基本的に「主題歌」ではなく「BGM」だと思っています。しかしながら、繰り返し聞くことにより、アニメの主題歌と同じく、聴き手の耳に残る効果が生まれるのではないでしょうか。 ドラクエ、FF、スーパーマリオ、グラディウス、ファミリースタジアムなどなど、ゲームをプレイしたことがあれば誰しも口ずさめるフレーズをもっている、またフレーズを口ずさむだけで、ゲームの体験を「共有」できる。それがゲーム音楽が単なるBGMでないと言える点だと思います。 で、今回はドラクエ3とFFシリーズという言わば2大巨頭からの選曲でしたが、今後の選曲も非常に楽しみです。ただ、オーケストラが演奏する(している)ゲーム音楽は少ないというのも事実。フジモリが知っている限り、ドラクエ、FF以外では「交響曲イース」「交響詩グラディウス3」「鬼武者2」ぐらいです。(まあ、こんなのもあるのですが) これらの曲だって楽譜の取り寄せは一筋縄では行かないでしょうし、例えば「イース」をプレイしたことがある人がどれだけいるか(どれだけこの音楽を「共有」できるか)というのも未知数。(曲自体はすごく良いのですが) まあ、この辺の問題は、ゲーム音楽をオーケストラ向けに編曲したり(実際、今回演奏されたFFは団員の方が編曲されたそうですし)、アンサンブル構成でアラカルトで演奏するというようにいくらでも解決の方法があると思いますので、これからも、「お、この曲を持ってきたかぁ!」と驚かせるような選曲を期待してます。 つらつらと雑感を述べてきましたが、今回の演奏会、非常にいい刺激になりました。すばらしい演奏、本当にありがとうございました |