フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

2000年の競馬を振り返る




<2000年の競馬を振り返る>

ドクトル 「さて、2000年の競馬日程が全て終了しました。そこで今回はG1レースを中心に、2000年の競馬を振り返ってみることにしました。2000年を振り返ることによって2001年の傾向と対策を考えてみよう、というわけです。孫子の言葉にも、「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」とあります。来るべき2001年のG1勝負のために、百戦とまではいかなくともできるだけ回収率、勝率を上げるため、しっかりと復習しましょう」

フジモリ 
「兵は詭道なり!」

ドクトル 「あーもぉ、いきなりわけのわからないこと言わないで下さい!」


〜2000年の牝馬クラシックを振り返る〜

桜花賞馬   チアズグレイス
オークス馬  シルクプリマドンナ
秋華賞馬   ティコティコタック

最優秀4歳牝馬   チアズグレイス


フジモリ 「まずは、4歳牝馬戦線だ」

ドクトル 
「見事なまでにばらばらですね」

フジモリ 「2000年の4歳牝馬はレベルが低い、との評価だった。フジモリが4歳牝馬の中で一番強いなと思ったのはシルクプリマドンナだったが、ジャパンカップ、エリザベス女王杯などで古馬と戦ったときにはレベルの違いを見せ付けられた。多分、今後活躍するのはティコティコタックぐらいじゃないかな」

ドクトル 「最優秀4歳牝馬はチアズグレイスですが?」

フジモリ 「安定した成績が評価されたんだろ。ただし、この馬はどちらかというとマイラーだから、2001年のエリザベス女王杯の主役になるには力不足だな」

ドクトル 「いきなり辛口ですね。まあ、牝馬三冠でニ冠取れる馬は名馬として名を残していますからね(メジロドーベル、ファレノプシスなど)。三冠がばらける年は、強い牝馬がいないことの証明かもしれませんね」

フジモリ 「メジロドーベル、エアグルーヴ級の名馬か。むずかしいな。後でも話すが、古馬の牝馬限定戦は少なく、G1となると1つしかない。あとは牡馬と一緒にマイル路線しかないから、古馬の牝馬にとっては過酷な道になるなぁ」

ドクトル 「では、2001年注目馬は?」

フジモリ 「いない、としたいところだが、あえて挙げるとしたら牡馬との対戦で実績があるティコティコタックかな。サッカーボーイ産駒だし、5歳になってからも上積みがありそうだ」

ドクトル 「名前は変なんですけどね」

フジモリ 「だから狙い目なんだよ。実力の割に人気薄の馬を買う。これ、競馬の鉄則(笑)」


〜2000年の牡馬クラシックを振り返る〜

皐月賞馬   エアシャカール
ダービー馬  アグネスフライト
菊花賞馬   エアシャカール

最優秀4歳牡馬   エアシャカール


ドクトル 「続いて、牡馬の4歳。クラシックではエアシャカールがあわや三冠かというクラシック戦線でしたが」

フジモリ 「んー。強いことは強い。ただ、牡馬も2000年はレベルが低かったといわれている。古馬との戦績も悪いし、強力なライバルが不在だったぶん、エアシャカールの準三冠は納得できる」

ドクトル 「アグネスフライトは?」

フジモリ 「ちょっと性格的な問題もあり、不安定な強さだからね。末脚は強烈だけど、はまらないと・・・というタイプだ。逆にはまったら強いんで、来年の天皇賞(春)なんかはおもしろいかもしれないな」

ドクトル 「では、2001年の注目馬は?」

フジモリ 「羅列になるけど、エアシャカール、アグネスフライトのG1組、それにトーホウシデン、あとは有馬記念で4歳最先着のアドマイヤボスかな。ただし、この四頭にしても大幅な上積みがなければ古馬戦線でいい勝負をするのはむずかしいかもね」

ドクトル 「そ、そんな、寂しくなるようなことを言わないで下さいよ・・・」


〜2000年の短距離戦線を振り返る〜

高松宮記念馬          キングヘイロー
NHKマイルカップ馬      イーグルカフェ
安田記念馬           フェアリーキングプローン
スプリンターズステークス馬   ダイタクヤマト
マイルチャンピオンシップ馬   アグネスデジタル

最優秀短距離馬   ダイタクヤマト
最優秀父内国産馬  ダイタクヤマト


ドクトル 「次はマイル、スプリンターの短距離戦線ですね」

フジモリ 
「荒れたねぇ。4つの古馬短距離G1、全て万馬券だよ。最優秀短距離馬がダイタクヤマトというのもびっくりしたけど」

ドクトル 「安田記念は外国馬のワンツーでしたしね」

フジモリ 「1998年のタイキシャトル、1999年のエアジハードといった強い馬がいなくなり、今年の前半は主役がいなかった。その象徴が安田記念。そこそこのレベルの外国馬に一蹴されてしまった。一方、1200mでは外国でG1を勝ったアグネスワールドが主役かと思われたが、雨のG1スプリンターズSで苦汁を飲まされた。もちろん、勝ったダイタクヤマトが次のスワンステークス(G2)を勝ってフロックではないことを証明したのだが(ま、この日も雨だったのだが)、マイル、スプリンターともに2000年の短距離戦線は戦国模様だったね」

ドクトル 「でも、新しい世代が台頭してきましたよね」

フジモリ 「そう。今年の4歳はレベルが低いといわれているけど、こと短距離に関しては古馬といい勝負をしている。その代表格がダイタクリーヴァ。古馬相手の重賞に2連勝。もともと2000mを得意としているので、距離に融通が利く。次世代の短距離戦線の主役はこの馬だろうね」

ドクトル 「タイキシャトル、エアジハードに続けますか?」

フジモリ 「う〜ん。ライバルも多いからねぇ」

ドクトル 「ほう。では、2001年、短距離の注目馬は?」

フジモリ 「短距離というより、マイル戦線だけど…。まずは先ほども言ったダイタクリーヴァ。安定した強さは、次世代マイル戦線の主役にふさわしい。次はアグネスデジタル。京都金杯では追い込みのいい脚を使い、マイルチャンピオンシップでの勝利がフロックではないことを証明した。ただ、生粋のマイラーなんで距離が変わるとあやしいし、ダート路線との併用はあまり向かないかもね。ダート戦線は強豪馬がうじゃうじゃいるし。あとは、トロットスター。実力の割に人気薄だったけど、CBC賞での勝利が、ブラックホークとの世代交代をイメージ付けた。1200mではこの馬かな。あとは、ダイワカーリアン、エイシンプレストン(ただし、中山、阪神など坂のあるコースに限る)、牝馬ではトゥザヴィクトリーやヤマカツスズランなんかも面白いね」

ドクトル 「要するに、2001年も混戦模様だということですね」

フジモリ 「それを言われるとみもふたもない…」


〜2000年のダート戦線を振り返る〜

フェブラリーステークス馬   ウイングアロー
ジャパンカップダート馬    ウイングアロー

最優秀ダートホース  ウイングアロー


ドクトル 「次はダート戦線ですか」

フジモリ 「今年はジャパンカップダートというG1もできて、ダートが非常に面白かった。G1があればステップレースにも注目するしね。ま、ウイングアローは強かったね。走ったレースが少ないから印象度は薄いけど、勝ったG1ふたつを見ただけでもその強さがわかるよ。来年もダート戦線での主役だね」

ドクトル 「では、ライバルとなるべき、2001年の注目馬は?」

フジモリ 「サンフォードシチー。ジャパンカップダートで2着だったんだけど、アグネスデジタルにも勝っているダートの実力馬。ウイングアローを倒すとしたらこの馬かもね」

ドクトル 「東京大賞典を勝ったファストフレンドは?」

フジモリ 「地方の深いダートの方が合ってるかもしれない。ホクトべガみたいになることを期待してるよ。第2の砂の女王。ホクトべガの無念をドバイで晴らしてくれたら最高だね」

ドクトル 「おお、いつになくロマンチックですね」

フジモリ 「競馬は浪漫だ!」

ドクトル 「嘘でしょ」

フジモリ 「・・・2割ほど」


〜2000年の古馬戦線を振り返る(牝馬編)〜

エリザベス女王杯馬   ファレノプシス

最優秀5歳以上牝馬 ファレノプシス


ドクトル 「牝馬のG1はこれだけですか。寂しいですね」

フジモリ 
「うん。牝馬のG1はもう一つぐらい増やしてほしいところだね。このレースに勝った馬が実質最優秀牝馬になってしまう。牡馬相手に活躍するヒシアマゾンやエアグルーヴみたいな馬がでないかぎりね。ファレノプシスは実際強かった。牡馬相手にもいいレースをしてるし。ただ、この馬も引退するし、来年はまた混戦なのかなぁ」

ドクトル 「では、2001年古馬の注目馬は?」

フジモリ 「4歳のときにも言ったけど、ティコティコタック。あとはプリモディーネの復活に期待かな」

ドクトル 「えらいあっさりめですね」

フジモリ 「情報の絶対量が少ないからなぁ」


〜2000年古馬戦線を振り返る〜

天皇賞(春)馬   テイエムオペラオー
宝塚記念馬     テイエムオペラオー
天皇賞(秋)馬   テイエムオペラオー
ジャパンカップ馬  テイエムオペラオー
有馬記念馬     テイエムオペラオー

最優秀5歳以上牡馬 テイエムオペラオー
年度代表馬     テイエムオペラオー


フジモリ 「・・・ここまで並ぶと壮観だね」

ドクトル 「まさにテイエムオペラオー一色の年でしたね」

フジモリ 「2000年は負けなし。史上最高賞金を稼いだ。ま、ライバル不在ということもあったが、素直に強さを認めておこう」

ドクトル 「この強さの原因はなんだと思いますか?」

フジモリ 「まずは丈夫さ。陣営の努力が多分にあるが、常に馬をベスト(あるいは、ベター)の状態でレースに持っていけたことだね。そのおかげで、休み明けでもしっかり走る。あのスペシャルウィークですら、休み明けのレースで惨敗したぐらいだからね。それもあって、使い続けても疲れが出ない。あの馬、賢いから常にぎりぎりのところで勝つ。大勝ちしないから「強い」という印象が薄いけど、余力を残して勝つなんてそうはできないよ。タイキシャトルを思い出させるね」

ドクトル 「年度代表馬の満票は、「貴公子」テンポイント、「皇帝」シンボリルドルフ以来だそうです。テイエムオペラオーにもそういう呼び名が欲しいところですね」

フジモリ 「月並みだが、「不沈艦」てところだな。とにかく、2001年もテイエムオペラオーの天下が続きそうだよ」

ドクトル 「では、もし2001年、テイエムオペラオーに土をつけるとしたら?」

フジモリ 「まずは復活のセイウンスカイ。本格的な「逃げタイプ」の馬とは対戦したことがないから、復調したセイウンスカイには要注目だな。あとは、ステイゴールド」

ドクトル 「しつこいですね」

フジモリ 「好きなんだからしょうがないだろ。明け7歳(旧8歳)になってますます盛ん、だ。2001年の日経新春杯(G2)では格の違いを見せ付けた。思えば、天皇賞(秋)、有馬記念と不利があり、宝塚記念は出遅れと、まともな勝負自体は少ない。現役2位の獲得賞金だし、ロートルの意地を見せて一泡吹かせて欲しい」

ドクトル 「その他には?」

フジモリ 「なんだかんだ言ってエアシャカール、アグネスフライト、トーホウシデン、アドマイヤボスらは4歳(旧5歳)トップレベルだから、この辺の上積みにも期待しよう。2001年はテイエムオペラオー包囲網でかかっていくわけだから、その対決にも期待したい」

ドクトル 「メイショウドトウを忘れてますよ?」

フジモリ 「おう、おう。あの馬も強い。じわじわとオペラオーの差が詰まって来ているし、がんばればがんばれるかも」

ドクトル 「でも、この馬もG1で2着を4回取ってるのに、ステイゴールドほど人気がないですよね」

フジモリ 「メイショウドトウの場合、単純に「強い」からね。オペラオーがいなければG1を4つとれてた。重賞も安定した成績だし。ステイゴールドの場合、G1での2着は全部相手が違う。メジロブライト(1998年天皇賞(春))、サイレンススズカ(1998年宝塚記念)、オフサイドトラップ(1998年天皇賞(秋))、そして、スペシャルウィーク(1999年天皇賞(秋))だ。重賞でも取りこぼしの2着はかなり多い。こういう、憎めないところが魅力なんだろうね」

ドクトル 「そういうもんですかね・・・」

フジモリ 「よく言うだろ、「馬鹿な子ほどかわいい」って」

ドクトル 「ば、馬鹿って・・・」


〜2000年3歳戦線を振り返る〜

阪神3歳牝馬ステークス馬  テイエムオーシャン
朝日杯3歳ステークス馬   メジロベイリー

最優秀3歳牝馬       テイエムオーシャン
最優秀3歳牡馬       メジロベイリー


ドクトル 「さて、フジモリさんが楽しみにしている3歳戦線ですね」

フジモリ 
「おう。面白いぞ。朝日杯を勝ったのはメジロブライトの弟メジロベイリーだが、今年最も印象的なレースをしたのはアグネスフライトの弟アグネスタキオン。おまけに2001年の京成杯を勝ったのはフサイチコンコルドの弟、ボーンキング。外国馬ではクロフネがいるし、テイエムオーシャン、タガノテイオー(朝日杯2着、レース後予後不良に)を蹴散らしたジャングルポケットもいる。今年のクラシックは、レベルの高い好勝負が見られそうだ。馬券云々はおいといても、見る価値はあるね」

ドクトル 「そんななかで、フジモリさんが一押しの馬は?」

フジモリ 「ま、アグネスタキオンといきたいところだが、あえてジャングルポケットを。前述したが、G1馬とG1の2着馬をものともしないレースを見せ、アグネスタキオンに負けたレースは休み明けという不利もあった。3歳の中でもかなり上位と見ていい。2001年はこの馬を追っていきたいな」

ドクトル 「ほう。・・・で、牝馬のほうですが」

フジモリ 「テイエムオーシャン、テンシノキセキ、タカラサイレンス、ダイワルージュなどなど。牝馬もレベルが高いから、要注目だよ」

ドクトル 「牝馬のほうはえらいあっさりめですね」

フジモリ 「・・・さすがにこんだけ説明してると疲れるよ」


〜フジモリが選ぶ2000年ベストレース〜

第1位  日本ダービー(アグネスフライトVSエアシャカール)
第2位  菊花賞(武マジック)
第3位  有馬記念(テイエムオペラオー)


ドクトル 「もうひとがんばりですよ。では、フジモリさんが選んだ2000年ベストレースについてコメントを」

フジモリ 
「おう。まずはダービー。アグネスフライトとエアシャカールの直線の叩き合いは見るものの胸を熱くするものがあった。ゴール板を駆け抜けたあと、兄弟子の河内が弟弟子の武豊に「どうだった?」と聞いたら、豊が「おめでとうございます」と答えた。河内ジョッキーの初めてのダービー制覇。その無口な騎手、河内が見せたガッツポーズ。親子3代にわたって乗っている「アグネス」という馬の血統。競馬というドラマがこのレースに集結されていた気がするね」

ドクトル 「・・・おっとっと、涙が・・・」

フジモリ 「(ハンカチを受け取りながら)すまないねえ。年をとると涙腺がゆるくなって困るよ」

ドクトル 「ほんと、年寄りですよね。で、次は菊花賞ですか」

フジモリ 「ん?なにか言われたような・・・。菊花賞は、武豊の騎乗が見事だった。馬7:人3と呼ばれる競馬を、乗り方ひとつで5にも6にもしてしまう。まさに、「武マジック」だよ。馬ごみにできた一瞬の隙から抜け出て、馬の癖を修正する。やはり、豊は役者が違うね」

ドクトル 「3位は、有馬記念ですか」

フジモリ 「ま、テイエムのレースもいれとかないとね。全5戦のG1の中でテイエムが最も苦しんだレースだ。馬群に飲み込まれ、思うように出られない。しかし、一頭分空いたスペースから抜け出たらあとはぐんぐん伸びる。そこでいったんは抜かれたメイショウドトウも差し返す。テイエムオペラオーの強さをこれでもかと見せ付けられたレースだったよ」

ドクトル 「いずれにしても、2001年もこういう名勝負、名レースが見られるといいですね」

フジモリ 「お、俺の締めのセリフが・・・」


〜総括〜

フジモリの秋競馬累計       20戦4勝15敗1引き分け(勝率2割)
                    トータル  +56490円
                    回収率    156%


フジモリ 「こんな結果まで載せなくてもいいのに・・・」

ドクトル 
「さて、この結果を踏まえながら、2000年の競馬の総括をお願いします」

フジモリ 「同時には無理だ。まずは秋競馬の結果。秋華賞をとれたんで、かろうじてマイナスは回避されたが、勝率は2割とひどい結果だ。ま、普段ならやらないレースも予想してるんで、その点はしょうがない。2001年はさらに精進することにするよ。今度は少しでも勝率を上げたいな」

ドクトル 「回収率はまたも「とんとん」が目標ですか?」

フジモリ 「そうだね。そうそう万馬券なんて取れないから(笑)」

ドクトル 「で、2000年の競馬はどうでした?」

フジモリ 「テイエムオペラオーという「不沈艦」が猛威を振るう中、新たな世代が登場した、そんな年だったね。2000年は変化への予兆の年だったんじゃないかな」

ドクトル 「では、2001年の競馬は?」

フジモリ 「ずばり、「世代交代」。新しい世代に期待したいね。短距離では4歳が、長距離では3歳が。そして、有馬記念でテイエムオペラオーという最強馬から次なる世代へのバトンを受け取る、そんな展開がおもしろいね」

ドクトル 「ロマンチックですね」

フジモリ 「でもまあ、筋書き通りにいかないのが競馬だから。オペラオーのG1タイトル11冠!なんて可能性もあるわけだし」

ドクトル 「11冠・・・」

フジモリ 「とにかく、2001年も「フジモリの脳内ラビリンス〜Racing's floor〜」をよろしくお願いします(ぺこり)」
ドクトル 「よろしくお願いします(ぺこり)」



ドクトル 「そういえば、まっつんさんとのG1勝負はどうするんですか?」

フジモリ 「ああ〜〜!!忘れてた!!・・・前回の繰り越し、春のG1勝負に請うご期待!!」

ドクトル 「あいかわらず、不安な終わり方ですね・・・」





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