| 競作五十円玉二十枚の謎 |
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著者:若竹七海(わかたけ・ななみ)他著 出版:創元推理文庫 初刊:1993 装丁:カバーイラスト ひらいたかこ 定価:740円+税 ISBN4−488−40052−3 |
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作家である若竹七海が学生時代に実際に経験した不思議な体験について、プロアマ13人が挑んだ競作アンソロジーです。 若竹七海が学生時代に本屋のレジでアルバイトをしていたときのこと、毎週土曜日に一目散にレジまできて、五十円玉二十枚を千円札への両替を頼んできて、お札を渡すと慌てて出て行くという男の行動の真意について、いろんな物語が収められています。 実際にあった話なんだから、実際的な理由なんじゃないかと思いますが、そうしちゃうと新手のナンパ? とかつまらないものになっちゃいますので(しかも、結局そういうことではなかったらしいし)、皆さんそれぞれに工夫を凝らした物語に仕上げています。そのせいもあって、どの作品も決定力には欠けちゃってる気もしますけれど。 密室とかアリバイといったテーマによるアンソロジーはよくありますが、ここまで細部が具体的に決まった上での、しかも実際にあった出来事についてのアンソロジーとなるとかなり珍しいと思います。『八ヶ岳・雪密室の謎』なんかが同じく実際の出来事をテーマとしたアンソロジーとして挙げることができるくらいです。 本書の場合は、プロだけでなくアマチュアの作品も募集・選考の上、優秀作品が実際に本に掲載されているのが特徴です。しかも、そのアマの中にはその後プロとして活躍されている方もいます(佐々木淳→倉知淳、高橋謙一→剣持鷹士)ので、選評も含めて、そうした部分も楽しむことができるでしょう。 正直、決定的と思える回答がないだけに、自分でもあれこれ考えてはみるのですが、良案がちっとも思いつきません。不自然な回答ばっかりで話になりません。そうして考えると、作家の方々の偉大さというのが良く分かります(笑)。 ちなみに、収録作品の中では、いしいひさいちのものが私は一番好きです(←マンガですが)。 |