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これは、エルリックが”従妹殺し”の異名をとり、メルニボネの崩壊がおこる以前の物語である。これは、エルリックと従弟イイルクーンとの対立の物語であり、従妹サイモリルとの愛の物語でもある。やがて、その対立と愛は〈新王国〉の侵略を招き、〈夢見る都〉イムルイルを炎の中へと瓦解させてゆく。これはまた、二本の黒の剣、ストームブリンガーとモーンブレイドの物語でもある。エルリックとメルニボネ――それは、より巨大な運命、世界の運命をも司る。これは、エルリックが、一万年にわたり世界を支配してきた半人類の王として、そして彼らの艦隊や竜の指揮者として君臨した時代の物語である。 このメルニボネの物語、竜の島の物語は、悲劇でもある。とほうもない規模の葛藤と、気高き野望の物語。魔術と裏切りと、価値ある理想の、苦痛と恐るべき歓喜の、苦き愛と甘き憎しみの物語である。 これは、メルニボネのエルリックの物語。エルリックはその大半を、悪夢のなかでしか回顧できぬであろう。 (『メルニボネの皇子』p13〜14より) |
| NO. | 書名 | 刊行 | ひとくちメモ |
|---|---|---|---|
| 1 | メルニボネの皇子 | 1972 | エルリックと〈魔剣〉ストームブリンガーとの出会いの物語。 |
| 2 | この世の彼方の海 | 1976 | いくつもの世界を、過去へ未来へと戦いながら巡り歩くエルリック。 |
| 3 | 白き狼の宿命 | 1967,1970,1977 | 予告されていた悲劇が現実のものとなり、エルリックは新たな旅に出る。 |
| 4 | 暁の女王マイシェラ | 1970 | 〈法〉に仕える女王と〈混沌〉に仕える皇子の邂逅。 |
| 5 | 黒き剣の呪い | 1967,1970,1977 | 復讐の旅の終わりに待っているものはやはり呪われた宿命なのか、それとも……? |
| 6 | ストームブリンガー | 1963,1965,1967, 1977 |
すべての喜びは悲しみのために。すべての悲しみはたったひとつの始まりのために。 『エルリック・サーガ』ここに完結。 |
| 7 | 真珠の砦 | 1989 | 外伝その1。夢の世界を旅するエルリック。 |
| 8 | 薔薇の復讐 | 1997 | 外伝その2。父の魂を追い求めるエルリック。 |
オマケ駄文→「エルリック・サーガ」と「ザンヤルマの剣士」の比較