| 孤独の島 | |
| 原題:COP OUT 作者:エラリイ・クイーン(Ellery Queen) 訳者:青田勝(あおた・かつ) 初刊:1969 出版:ハヤカワ文庫 装丁:カバー 巽亜古 定価:680円+税 ISBN4−15−070122−9 |
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[あらすじ] 製紙会社の帳簿係を射殺して現金を強奪した強盗犯たちは、検問を逃れるために警察官の家に押し入り、一人娘をさらっていった。 娘を人質にとられた警官マローンは、孤独な戦いを強いられることになる……。 〔Caution!! ネタばれ注意、ってほどのことは書いてません。〕 わたしたちの四〇周年を記念するこの小説を、いままで、わたしたちの印刷された冒険に忠実についてきてくださった、この国および海外の読者諸君に捧げる。 (p3より) 四〇周年記念って、すごい偉業ですねぇ……と思ったら、アレ? エラリイが出てこないぞ。それどころかミステリじゃないぞ。サスペンス調の警察小説です。 まさか、また? と思いましたが、違うみたいです。そりゃあそうですよね。四〇周年記念作品で代作なんかしませんよね(ホントのところはどうだか知りませんが)。 ま、不明な点についていろいろ言っても仕方がないので、感想の方に行きたいと思いますが、つまらなくはないですね。いや、面白い、と言い切れればいいのですが、それができないから難しい。何しろ、クイーンといえばミステリ、という色メガネがそう簡単にはずれるわけがないからです。極端な話、どうしてもミステリが読みたい! って気分のときに読むのがクイーンの作品なわけで、それでこうした作品だったりするとちょっと困ってしまいます。それだけ、クイーンがミステリの権威であるという証しではあるのですが、だからといって、クイーンがミステリ意外の作品を書いちゃいけないなんて法はありません。つまり、ミステリじゃないってだけで戸惑うのは、読者、つまり私が悪いのです(笑)。 緊迫した場面の連続ですし、オチ(というかテーマ)までの持って行き方もきちんとなってます。よくできた話だとは思います。しかし、なかなか客観的に評価できません。別に普段から客観的にきちんと評価できてるなんて思ってはいませんが(笑)。ただ、私の読書歴としてこういう小説の経験値が低いので、こういうものなのかなぁ、と思ったりもします。 だいたい、よくできた話かどうかを考えている時点で、読者失格な気もします。ミステリだと、よくできた話=面白い話、という公式(∵論理とプロットが緊密な関係にあるため)が成り立ちますが、サスペンスの場合、よくできてるとかそいういう理屈っぽい読み方をしちゃだめで、読んでるその時に楽しめてるか、物語に入り込めてるか、というのが面白さの一つの基準だと思います。ところが、ミステリばかり読んでるせいで、一歩引いたところで作品の狙いを読みとろうとすることに慣れてしまった、すれたミステリ読みにはなかなかそういうのができないのです。困ったもんです。 結局、もっと虚心坦懐に読めればよかったのかもしれません。そうした意味で、本書と私の出会いはタイミングが悪かったと思います。 |