| アメリカ銃の秘密 | |
| 原題:The American Gun Mystery 作者:エラリイ・クイーン(Ellery Queen) 訳者:大庭忠男(おおば・ただお) 初刊:1933 出版:ハヤカワ文庫 装丁:カバー 巽亜古 定価:621円+税 ISBN4−15−070143−1 |
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[あらすじ] コロシアムで行なわれていたロデオの最中、2万人の観衆の眼前でカウボーイが何者かによって拳銃で撃たれた! 捜査は即刻開始されたが、事件に使われたはずの拳銃は執拗な捜査にもかかわらず発見されなかった。 いったい凶器の拳銃はどこに?そして犯人は? 〔Caution!! ネタばれ注意〕 「それ自体を物体として認めないというんじゃない。車輪として機能しないうちは、ぼくにとっては何の意味もないというだけだ。それが、ぼくがいつも犯罪を動くかたちでとらえようとする理由だ。僕は直感的なブラウン神父とはちがう。あのよき神父は――彼の魂に祝福あれ――車輪の一本の輻をぼんやりと横目でにらむだけでいい……なにを言おうとしてるかわかるだろう、J・J?」(p17より) 手前味噌になりますが、ハヤカワ版の裏表紙にある「あらすじ」より正確を期してます(笑)。 (だって、裏表紙には「バック・ホーンが何者かに撃たれた」となっているのですよ!) で、肝心の内容ですが、木を隠すなら森ですが、拳銃を隠すならアメリカですね(笑)。これを読んで、アメリカ社会と拳銃とのつなかりの深さを実感しました。 それにしても、警察の特別証明書なんて持ってるのかよ!(p226参照) どうりで勝手な捜査ができるわけですが、この度の失策で没収されても不思議じゃないですね(笑)。 というのも、やはり2度目の殺人はクイーンのヘマ以外の何物でもないと思います。冒頭でホームズやブラウン神父だったらどうしただろうとエラリイは愚痴ってます。しかし、ホームズはどうか知りませんが、直感的推理の達人ブラウン神父なら、何よりも先に拳銃の場所を指摘していたでしょう。 だいたい、社交的なくつろぎの形をとった(p240)という”待ち”の姿勢とやらは、無為に時間を過ごした、というか事件を言い訳にしてキット・ホーンと会う口実を作っていたとしか思えません(笑)。読んでて中だるみを感じました。 とはいえ、本書のメイントリックである拳銃の隠し場所はよくできていると思います。作品のフェアさゆえに半ば予測できましたが(私はてっきり馬の胃袋だと思ってました・笑)、これには唸らされました。 (しかし、拳銃の発射角度なんて、もっと最初の時点で検証しろよ!とは思います。) 身代わりトリックの方は、読み返せば伏線もそれなりに用意されていますので(ベルトの穴とか)、そんなの分かるか!と思いつつも納得できます(笑)。 でも、動機の後味の悪さは…。いや、本格ミステリの場合には動機なんてどうでも良い、という意見があるのは重々承知しています。しかし、この場合はちょっと…。 |