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◆いまさら国名シリーズ◆その他

〜古きを温ねて新しきを知ろう!これが黄金時代の遺品だ!〜


 こちらは、エラリイ・クイーン(※註1)が残した傑作中の傑作「国名シリーズ」その他の全長編を特集した書評ページです。
 基本的に、当サイトでは面白かった本のみについて書評しています。
 しかし、このコーナーに限っては、長編を全て書評するというコンセプトですので、面白いと思った作品の方が多いですが、普通、イマイチ、駄目! という感想を持った作品についても書評してますのでご了承願います。
 また、このコーナーは、エラリイ・クイーンの長編について、書評・感想というより私アイヨシが好き勝手に論じるという私的メモ的なものとなっております。
 したがいまして、文中に明記していますが、ネタばれ注意です。とくにAという作品について書評していたのにBという作品のネタばれをしている、ということもままあります(コラコラ)。注意しようがありませんが、注意して下さい(笑)。
 あと、後期クイーン的問題とか、そういう難しいミステリ談義はありません。あくまで、作品単品についての感想がメインで、それにアイヨシの趣味的要素がチラホラあったりなかったり、という感じになってます。
 こんな我がままコーナーですが、お楽しみいただければ幸いです。
(ちなみに、バーナビ―・ロス名義で書かれた『Xの悲劇』から『ドルリイ・レーン最後の事件』までの4作品については、こちらで書評してます。)



NO. 書名 刊行 ひとくちメモ
ローマ帽子の秘密 1929 記念すべきデビュー作!
フランス白粉の秘密 1930 「フランス」が全くでてこないんですが…?
オランダ靴の秘密 1931 論理的な名作。
ギリシア棺の謎 1932 国名シリーズの中での私的ベストはこれです。(※註2)
エジプト十字架の謎 1932 おそらく国名シリーズ中もっとも評価の高い作品でしょう。(※註2)
アメリカ銃の秘密 1933 銃と言えばアメリカ(笑)。
シャム双生児の秘密 1933 「シャム」って国名だったんですね(笑)。
チャイナ・オレンジの秘密 1934 あべこべ密室の謎を解け!
スペイン岬の秘密 1935 一応、国名シリーズ最後の作品です。
10 中途の家 1936 国名シリーズではありませんが……。(※註2)
11 日本庭園の秘密 1936 これも正式には「国名シリーズ」とは言えないのですが…。
12 悪魔の報酬 1938 エラリイ、ハリウッドへ進出。
13 ハートの4 1938 ハリウッドもの第二弾!!(※註2)
14 ドラゴンの歯 1939 エラリイ探偵社を設立、そしてすぐ閉鎖(笑)。
15 災厄の町 1942 「ライツヴィル」シリーズ第一弾!!
16 靴に棲む老婆 1943 見立て殺人は狂気と正常の境を彷徨う……。
17 フォックス家の殺人 1945 ライツヴィル第二弾は12年前の事件の再調査。
18 十日間の不思議 1948 ライツヴィル第三弾は超問題作!!
19 九尾の猫 1949 傑作ですよこれは!!
20 ダブル・ダブル 1950 ライツヴィル第四弾は見立て殺人!
21 悪の起源 1951 ハリウッドもの第三弾は『種の起源』をモチーフにした意欲作。
22 帝王死す 1952 治外法権の孤島での密室殺人事件。
23 緋文字 1953 ホーソーンの同名小説をモチーフにした作品です。
24 ガラスの村 1954 珍しいノンシリーズものです。
25 クイーン警視自身の事件 1956 エラリイなしの、リチャード警視が主人公の作品です。
26 最後の一撃 1958 13人いる!!(笑)
27 二百万ドルの死者 1961 本書以降の代作問題について簡単にまとめました。
28 盤面の敵 1963 敵は盤上? それとも盤外?
29 第八の日 1964 訳が分かりません。
30 三角形の第四辺 1965 安楽椅子探偵のつもりが、安楽できず(笑)。
31 恐怖の研究 1966 ホームズとエラリイの邂逅。
32 1967 「face」の謎を解け。
33 真鍮の家 1968 クイーン警視のラブラブ生活(笑)。
34 孤独の島 1969 デビュー40周年記念作品はハードボイルドな警察小説。
35 最後の女 1970 最後のライツヴィルもの。
36 心地よく秘密めいた場所 1971 これにて終幕。
オマケ ゴールデン・サマー 1953 フレドリック・ダネイ(ダニエル・ネイサン)が単独で描いた少年のひと夏。
解説集 エラリー・クイーン Perfect Guide 2004 エラリー・クイーンとその全作品についてのガイドブックです。

※註1
 「エラリイ・クイーン」は、マンフレッド・リー(本名マンフォード・レポフスキー)とフレドリック・ダネイ(本名ダニエル・ネイサン)のいとこ同士の合作ペンネームです。
 もっとも、『二百万ドルの死者』は、実際のところクイーンがあまり関与していない作品みたいです。
 また、1963年以降の後期の作品ではリーが直接的な創作活動に参加せず、ダネイの梗概にSF作家シオドア・スタージョンが肉付けした『盤面の敵』(1963)、エイブラハム・デイヴィッドスンが引き継いだ『第八の日』(1964)、『三角形の第四辺』(1965)などの作品もエラリイ・クイーン名義で発表されています。
(エラリー・クイーン・著 谷口年史・訳 国書刊行会『クイーン談話室』所収の『エラリー・クイーン小伝』参照)
※註2
 エラリイ・クイーン(もしくはエラリー・クイーン)の本は、主にハヤカワ文庫と創元推理文庫から出版されています。
 両者は、原題の「Mystery」を、ハヤカワ文庫版は「秘密」と、創元推理文庫版は「謎」と訳してたり、主人公「Ellery」の表記がハヤカワは「エラリイ」、創元推理文庫は「エラリー」だったりと違いはありますが、別にどちらでも良いと思います。
 ただ、ハヤカワ文庫の方が訳が新しいものが多いので、読み易いかも知れません。
 対して、創元推理文庫は、訳注が多いこともあって読み難いかもしれませんが、その分正確な知識を吸収することができます。また、ハヤカワ版では省略されている箇所が、創元版では完全にカバーされている場合もあります(この差は大きい)。
 したがいまして、私自身はハヤカワ文庫版で揃えていますが、今からなら創元推理文庫版をオススメします。
 このコーナーでは、基本的にはハヤカワ文庫版に基づいて書評していますが、『ギリシア棺の謎』、『エジプト十字架の謎』、『中途の家』(ハヤカワ版では『途中の家』)、『ハートの4』は創元推理文庫版に依拠しています。
 『ギリシア棺の謎』については、冒頭にある無理やり日本語化された新聞記事がハヤカワ版より面白かったのでこちらを選びました(笑)。それ以上の意味はないです。
 『エジプト十字架の謎』、『中途の家』については、冒頭にあるJ・J・マックの序文がハヤカワ版では省略されてしまっているので創元版を強くオススメします。
 『ハートの4』は、ハヤカワ版もあるみたいなのですが、見当たらなかった(※2004年2月新訳で刊行予定)ので創元推理文庫版にしました。

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