フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

Eighty-seventh bookshelf
おかゆまさき『撲殺天使ドクロちゃん』




ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪


フジモリ 「久々にライトノベルの感想といきましょうか。気楽に読めるやつで」

御影 「おお。ま、たまには脳を休めんとな。んーで、何の本なん?」

フジモリ 「うむ。今回読んだのは、おかゆまさきの「撲殺天使ドクロちゃん」だ」

御影 「(みつゆびついて)実家に帰らせていただきます」

フジモリ 「待て!帰るな!って、どこだよ実家って!」

御影 「うんうん、そぉやね」

フジモリ 「そういう哀れんだ目で見るなぁっ!だいじょうぶだって!面白かったんだって!」

御影 「・・・そこまで言ぅんやったら付き合ったろか。ほな、あらすじから」

フジモリ 「ううう。何でこんな肩身の狭い思いをしなきゃならないんだ。では、あらすじを。

 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
 草壁桜くん(中学二年)の家に突然やってきた一人の天使。その娘の名前は、撲殺天使ドクロちゃん。
 いつのまにか桜くんちに居候しはじめたドクロちゃんは、桜くんを(いろんな意味で)誘惑しはじめて……!!

 という話だ。
 ・・・って、あれ!?御影がいない!・・・お〜い!帰ってこ〜い!」

御影 「やっぱやめようや、今回の感想」

フジモリ 「人の話を最後まで聞けって!」

御影 「わかったわかった。で、なんでおもろかったん?」

フジモリ 「ほっ、ようやく感想にいける。確かに、あらすじや表紙の絵を見ると、あやしい雰囲気が満載の本だ。レジに持っていくのをためらうかもしれない。しかし、一度読み出したら止まらない、ある意味麻薬的な面白さを持っている本なんだ」

御影 「ふ〜ん」

フジモリ 「主人公、桜くんの家にやってきたドクロちゃん。この子の強烈なキャラは、今までに受けたことのないインパクトがある。そのイラストや言動は美少女ゲームから飛び出したかのようなんだけど、やってることがすごい」

御影 「なんや?テロ活動でもするんか?」

フジモリ 「うーん、おしい!」

御影 「おしいんかいっ!ボケたつもりやったんに!」

フジモリ 「そう。彼女の持っている「撲殺バット エスカリボルグ」で主人公、桜くんをその名のとおり「撲殺」し、しかもそのあと、「てへっ、撲殺しちゃった☆」とお茶目な顔で舌を出す。そして、「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪」という謎の擬音とともに、何事もないように再生させてしまうんだ」

御影 「・・・・・・」

フジモリ 「な、強烈だろ。このドクロちゃんをはじめ、変な人(天使)たちのオンパレード。もう、ボケて、ボケて、ボケて、たまにツッこんで物語が進んでいくという抱腹絶倒のスラップスティックなんだ」

御影 「聞くからに強烈やなぁ・・・」

フジモリ 「もう、読むと脳内麻薬がどぱどぱ出るよ。ま、このドクロちゃんに拒否反応を示さなければ、楽しめると思うよ」

御影 「そういや、ドクロちゃんって桜くんの机の引き出しから出てきたんやな。しかも異世界の住人。ほんまこれって、ドラえもんのパロディやんね。しかし同じシチュエーションで、こんだけ違う作品になるっちゅぅんが凄いわな」

フジモリ 「そうだね。今作、「撲殺天使ドクロちゃん」はいわゆる「ドラえもん型」というジャンルに属している」

御影 「そんなジャンルあったん?」

フジモリ 「んーん。フジモリの創作」

御影 「またかいっ!あんたいっつもいつも、思いつきでジャンル作るなや!」

フジモリ 「ま、このジャンルはメジャーなんで、他でも言われてると思うよ」

御影 「いわゆる、「異世界の住人が主人公の世界(多くは同じ家に)居候する話」、やろ?」

フジモリ 「そのとおり。このジャンルの特徴は、主人公(普通の世界、われわれが住む世界)と、居候(異世界)との「ギャップ」を楽しむ話、言うなれば、「ワールド・ギャップ・ストーリィ」なんだ」

御影 「まぁたわけのわからん造語を。たしかに、こういうジャンルの漫画は多いわな」

フジモリ 「さらに分類すると、この「ドラえもん型」、大きく分けて2パターンある。「主人公が居候(異世界の住人)に振り回されるパターン」と、「居候の影響で主人公が変わるパターン」だ」

御影 「最初のパターンは分かるわ。例をあげると、藤子不二雄の作品で結構あるわな。「オバケのQ太郎」「忍者ハットリ君」などなど。あと、「うる星やつら」「GUGUガンモ」「究極超人あ〜る」。・・・なーんか、小学館が多いなぁ。あと最近では正に古典回帰な「ケロロ軍曹」やね」

フジモリ 「そうだね。で、後者のパターンだと、「ああっ女神さまっ」や「金色のガッシュ!」、ちょっと違うかもしれないけど、「ヒカルの碁」もこれに属していると思う」

御影 「確かに、いっぱいあるわなぁ」

フジモリ 「だろ?で、近作「撲殺天使ドクロちゃん」もこの「ドラえもん型」の遺伝子を脈々と受け継ぎつつ、破天荒な居候ドクロちゃんによって、ドラえもんとまったく違う、それでいて懐かしさを感じさせる物語になっているんだ」

御影 「なんか高尚な考証になっとぉな」

フジモリ 「まあ、これは落ち着いてから考察したから。とりあえず、この感想読んで面白いな、と思ったら迷わず本屋行って立ち読みしてほしい。で、思わず吹き出してしまったらそのままレジに(表紙を隠して)持っていってください。ノリと勢いで気楽に読めるんで、息抜きにお勧めです。好き嫌いが分かれるんで万人には勧められないけど、読むと「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪」が頭から離れない、そんな小説だね」

御影 「どんな感想やねん!」




御影 「(しばらく考え込んで)・・・よし!」

フジモリ 「なんだよいきなり」

御影 「ウチも、ドラえもん型小説で一発当てたるでぇ!」

フジモリ 「ほう。どんな本を書くんだ?」

御影 「んーとな、頼まれもしないのに主人公の家に居座って、しまいにはその家を乗っ取ってしまう困ったチャンの話や!もちろんブラックユーモア満載やで〜」

フジモリ 「お、今回読んだ「撲殺天使ドクロちゃん」みたいな話だな。で、タイトルは?」

御影 「その名もズバリ、「虐殺天使プッシュちゃん」や!」

フジモリ 「めちゃめちゃヤバイじゃねぇかよ!」

御影 「bちゃうで〜pやで〜。pushやで〜」

フジモリ 「どっちにしてもいろいろな意味でブラックだっての!」

御影 「この「虐殺バット イラクの自・・・」」

フジモリ 「だ〜か〜ら〜やめろっての!!!」



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