| フジモリの脳内ラビリンス
〜a labyrinth in fujimori's brain〜 Fifty-third bookshelf よしだみほ『21世紀に伝えたい私設現代名馬館』 |
ヤツはその死よりも、その走りで語り継がれるべきである。 フジモリ 「今回はひさびさに競馬の本を読みました。よしだみほの「21世紀に伝えたい私設現代名馬館」です」 御影 「よしだみほ、ゆぅたら、競馬雑誌「ギャロップ」の「馬なり6ハロン劇場」で有名やな」 フジモリ 「うむ。馬のキャラクタの書き分けなら日本一とも言える漫画家さんだ。今回読んだのは、そのよしだみほさんが名馬について個人的な感想をいろいろ語っている本だ」 御影 「競馬の話なら、競馬コーナーからドクトルを呼んだほうがええな。お〜い、ドクトルぅ」 ドクトル 「(のっそりとやってくる)はいはい、なんですか?」 フジモリ 「今回の書評で、「21世紀に伝えたい私設現代名馬館」をとりあげることにしたんだ。で、サポートを、と思って」 ドクトル 「はいはい。(本を読む)・・・へえ、古今東西の名馬がたくさん紹介されてますね」 フジモリ 「そう。名馬1頭につき4ページと読みやすく、取り上げる馬もスペシャルウィークやエルコンドルパサーをはじめとする最近の名馬から、シンザンやシャダイカグラなどフジモリも名前しか聞いたことのない名馬、はたまたギャロップダイナ、ランニングフリーなど非常に通なセレクトをした名馬など、この一冊でほとんどの名馬についての知識はつくんじゃないかってぐらいお買い得な本だ」 ドクトル 「確かに、各名馬の戦績もついてますし、データベースとしても役立ちますね。(本を読む)ふむふむ。シンボリルドルフって(13,1,1,1)だったんですね(着外は海外遠征時)。改めて知りましたよ。「皇帝」「史上最強」と呼ばれるのもわかりますねぇ」 フジモリ 「タイキシャトルが「最後に反乱した優等生」って評価は笑えるよね」 御影 「なあ」 フジモリ 「なに?」 御影 「名馬やったら、サイレンススズカもとりあげられとぉの?」 フジモリ 「・・・・・・」 ドクトル 「あ、御影さん、だめです!」 御影 「えっ?」 フジモリ 「ううっ、うっ(泣き出す)」 御影 「・・・どしたん?」 ドクトル 「フジモリさんの泣くツボなんですよ、「サイレンススズカ」って。書店でサイレンススズカの本を読んで泣きそうになったぐらいですし」 御影 「そうやったんや」 フジモリ 「うう〜」 ドクトル 「ねっ?」 フジモリ 「うう〜、シーザー・・・」 御影 「ちゃうやないのっ!」 ドクトル 「しまいには怒りますよ」 フジモリ 「まあまあ。サイレンススズカが泣くツボだというのは事実だ。しかし、この本ではそのサイレンススズカを「芸人」と称している。あたまの引用文につながるんだけど、「ヤツはその死よりも、その走りで語り継がれるべきである」という評価が彼にはふさわしい、と述べているわけだ」 御影 「けっこう鋭い指摘やな」 ドクトル 「フジモリさんは競馬浪漫主義ですもんね」 フジモリ 「うん。競走馬やレースにドラマを求めてしまう。しかし、こういう鋭い指摘は参考になるし、なにせ競馬歴が長い人の話ってのは、聞くだけで面白いもんだ」 ドクトル 「つまり、この本は競馬初心者にこそ読んでもらいたい本、というわけですね」 フジモリ 「そうだね。その馬を知ってる人はより楽しめるし、知らない人はその馬について知識を得る。手っ取り早く過去の名馬の成績も知ることができるし、実用書としても読みものとしても楽しめる一冊だ」 御影 「ふぅん」 フジモリ 「ああ〜、この本読んでたら競馬したくなったよ。じゃ、府中(東京競馬場)に行ってくるんで、あとはよろしく〜」 ドクトル 「ああっ!」 御影 「・・・行ってもた」 ドクトル 「どうしましょう?」 御影 「ほな、とりあえずまとめとこか。「21世紀に伝えたい私設現代名馬館」は「私設」ゆぅとおり、作者の思いがたっぷりつまっとる。各名馬に思いを馳せるもよし、ダビスタで名馬を作る参考にするもよしと、さまざまな読み方ができる本や。競馬にちょっとでも興味がある人は、まずは書店でぱらぱら読んでみるんがええんちゃうかな?」 ドクトル 「おお。うまいまとめ方ですね」 御影 「へへん」 御影 「・・・せやけどな、思うねん。サイレンススズカの記事やないけど、うちらのページも、うちらも、いつかは読んだ人の記憶に残れるようになればええなぁ、って」 ドクトル 「おや?やけにセンチメンタルですね」 御影 「そやねん。「フジモリの書評はその内容よりも、そのオチで語り継がれるべきである」って」 ドクトル 「オチの方ですかっ!!」 |