| フジモリの脳内ラビリンス
〜a labyrinth in fujimori's brain〜 Fourty-eighth bookshelf 笠井潔・編『八ヶ岳・雪密室の謎』 |
御影 「あっついなぁ」 フジモリ 「ほんと、暑い毎日が続くねぇ」 御影 「ほんま、暑すぎるわ。そりゃ、暑さのあまり、「あつはなついなぁ」言いたぁなるわ」 フジモリ 「いや、別に・・・」 御影 「ほな、まだまだ暑さを満喫してへんのやな。にしても、ほんま暑いわぁ。なんとかして?」 フジモリ 「なんとかって言われても・・・。じゃ、今回はこの本の感想を。笠井潔、二階堂黎人他著の「八ヶ岳「雪密室」の謎」だ」 御影 「うわ、季節外れの書評やなぁ」 フジモリ 「あんたが「暑いからなんとかしろ」って言ったんだろうが!?」 御影 「ジョークや、ジョーク。ま、タイトルだけでも涼しそうやなぁ」 フジモリ 「そうだね。では、何故涼しいのか。粗筋の方を。御影、お願い」 御影 「はいな。 1998年1月16日に関東・甲信越地方を大雪が襲った。 笠井をはじめとするミステリ作家と編集者らはその日、雪深い八ヶ岳山麓へスキーツアーへと出かけていった。 そこで彼らは、とある奇妙な「密室事件」に遭遇してしまう。 なぜ、密室が作られたのか?彼らは、持ち前の創作力をフルに発揮して事件の真相を「推理」する・・・。 ゆう話や」 フジモリ 「この本、ミステリィ風味だが実話をもとにしている。舞台は、避暑地で有名な八ヶ岳のふもと。ペンションが立ち並んでいる清里が有名かな。ちなみに、清里の写真はこちら」 御影 「・・・・・・。なんか変な人が映ってんねんけど・・・」 フジモリ 「気にするな。標高700mにあるこの地帯は、夏は避暑に訪れる人たち、冬はスキーに訪れる人たちで賑わう、いわゆる観光地だ。都心から車で2時間。日帰りでも楽しめる、絶好の場所だね」 御影 「なんか・・・、やけに詳しいな」 フジモリ 「うん。だって、フジモリの地元だもん」 御影 「だからかぁっ!!」 フジモリ 「なんでお前がそんなに驚くんだ?フジモリの人格の一人だろ?」 御影 「ウチはあんたが神戸にいたときの人格やから、それ以前の記憶はないねん」 フジモリ 「なるほど。ま、それはおいといて、感想にかかろう。この本は、さっきもいったけど事実をもとにしたミステリィ風味の本だ。八ヶ岳の貸別荘に外側から「閉じ込められた」ミステリィ作家たちが、それぞれに持論を展開する、という内容だ。ちなみに、八ヶ岳の写真はこちら」 御影 「でも、ほんまおもろいよなぁ。いつもミステリィな状況を書いている作家さんたちが実際にミステリィに遭遇するわけやから。そりゃ、腕もなるわ」 フジモリ 「そうだね。そしてさらに、実際に遭遇した人たちによる「手記」を読んだ他のミステリィ作家たちもこの謎に様々な仮説を立てている。メンバーも、「バイバイ・エンジェル」の笠井潔、「人狼城の恐怖」の二階堂黎人、「OUT」の桐野夏生、「邪馬台国はどこですか?」の鯨統一郎などなど、非常に豪華だ。同じ謎を舞台にした短編小説のような感じで読むことができるね」 御影 「日常におけるミステリィゆぅたら、北村薫の一連のシリーズが思い浮かぶな」 フジモリ 「「日常本格」だね。この本もそんな感じ。ただ、普通のミステリィ小説と違って解答がない、というのが面白いところだね」 御影 「実際にあった事件(?)やからなぁ。せやからさまざまな仮説が出てきておもろいねんけど」 フジモリ 「解答一つとっても、その作者の芸風がうかがわれるね。「邪馬台国を知っていますか?」の鯨統一郎などがいい例だよ。「そこまで飛躍するかぁっ!?」って思わず突っ込みたくなる」 御影 「これって、読者からの回答も募集してたんやな?」 フジモリ 「そう。出版元の原書房で2001年5月31日まで募集していた。この本、読み物というよりも問題集という趣の方が強いかも。ミステリ作家たちの解答例を見ながら、推理してみるというのも面白いかもね」 御影 「で、フジモリは思いついたん?」 フジモリ 「うむ。締め切りまで2日しかなかったから普通の答えしか思いつかなかった。フジモリの解答はこちら」 御影 「ま、この本は、八ヶ岳の雰囲気を味わいながら謎について考えてもらう、ゆう楽しみ方をしてもらいたいな」 フジモリ 「そうだね。この本を読んだあとに、実際に泉郷を訪問する、という楽しみ方もできる。とにかく、オススメだね。泉郷は」 御影 「観光案内かいっ!!」 |