| フジモリの脳内ラビリンス
〜a labyrinth in fujimori's brain〜 Fourty-seventh bookshelf 林原めぐみ『明日があるさ』 |
御影 「♪明日〜がある〜、明日がある〜、あし〜た〜があ〜る〜さ〜」 フジモリ 「おっ。ノリノリだねぇ」 御影 「そうやねん。この歌、けっこう好きやねん」 フジモリ 「うむ、流行ってるね、「平成のスーダラ節」こと「明日があるさ」。まあ、これだけどこかしこでも歌われるようになったら、もうおなかいっぱいだというのが正直な感想だけど」 御影 「あいかわらずヒネクレもんやなぁ」 フジモリ 「・・・というわけで、今回は取り上げる本は「明日があるさ」だ」 御影 「おなかいっぱいちゃうんかいっ!!」 フジモリ 「まあまあ。この本は、歌の「明日があるさ」とは全く関係ない。林原めぐみという人が書いた本だ」 御影 「林原めぐみ?誰やねん、それ?」 フジモリ 「そうか、文学畑の御影は知らないんだ。では、久々に音楽の階層からフジモリのマイナ分野を受け持ってる、舞奈を呼ぶことにしよう。お〜い、舞奈〜」 舞奈登場。 舞奈 「どうもです。書棚の階層でははじめまして。「フジモリの脳内ラビリンス・音楽の階層」の、舞奈です」 御影 「どうも〜」 舞奈 「ども」 フジモリ 「早速だけど、今回の感想は林原めぐみの「明日があるさ」だ。舞奈、林原めぐみについて説明して」 舞奈 「はいはい。林原めぐみは有名な声優さんです。アニメ好きなら一回は聞いたことがあると思います。CDも何枚も出していて、今の「歌も歌える声優」の先駆者みたいなものです。「徹子の部屋」にも出たことがあるんですよ」 御影 「ほうほう」 舞奈 「代表作は、「幽遊白書」の幻海(若い頃)とか、「万能文化猫娘」のヌクヌクとか・・・」 フジモリ 「ふむふむ。っておいっ!なんでそんなマイナなところを紹介するんだ!」 舞奈 「えっ?舞奈にとってはこれが代表作なんだけど?」 フジモリ 「もちっと、メジャなものにしてくれ(笑)」 舞奈 「しょうがないわね・・・。代表作は「魔神英雄伝ワタル」のヒミコとか、「スレイヤーズ」のリナ・インバース、最近では「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイなどが有名ね。とにかく、有名な声優さんです」 御影 「ああ、それならウチも聞いたことがある」 フジモリ 「で、今回の本「明日があるさ」は、その林原めぐみのエッセイ集だ。声優になるまでや、声優時代の様々な出来事が書かれているんだ」 舞奈 「最近は、歌などがメインになっているいわゆる「アイドル声優」が多いけど、林原めぐみはどちらかといえば昔ながらの「縁の下の力持ち」である声優という職業に誇りを持っているのよね」 フジモリ 「そうだね。そして、文面からその性格、とくにポジティヴさが伝わってくる」 御影 「(本をぱらぱらとめくりながら)ほぉ。この人、看護学校と声優学校を掛け持ちしとったんか」 フジモリ 「すごいだろ?そういう辛さ、大変さがあったからこそ、今の明るい性格が形成されたそうだ。声優という特殊な職業ではあるけど、彼女の行動や思考を自分たちにあてはめ、参考になる部分が多いよ」 舞奈 「声優って、顔を出さないことで声に幅を持たすって言うけど、たまにはこういう素顔(地の部分)を見るのも面白いわね」 御影 「そやね。綾波とリナなんか正反対の役どころやし、実写やったら絶対同じ人物が演じるなんてできひんやろな。声優やったら、それができる。そこが、声優のすごいところやな」 フジモリ 「では、本の感想に戻ろう。本の構成としては「林原めぐみストーリィ」「エッセイ」「データファイル」となっている。エッセイなんで肩肘貼らずに読めるし、中身も非常に面白い。いわゆる業界の裏話としても楽しめるし、林原嬢のサクセスストーリィとも読める。なにより、彼女のポジティヴな考え方は、読んでる人を元気にさせる力があるよ」 御影 「そやね。落ち込んでるときや悩んでるときに読むとええかもな」 舞奈 「だてに、佐竹雅昭(格闘家)とラジオで競演してたわけじゃないわね」 フジモリ 「いや、それは関係ないと思うが・・・。で、フジモリが特に「ほお」と思ったのは、「今日があるから明日があるさ」という一節。ここからタイトルの「明日があるさ」がとられたわけだが、歌の「明日があるさ」と言うのは「あせることないさ、明日やることは明日やろう、明日があるさ」という意味合いだ。あせらないことはいいことだけど、これって、結局今日やることを明日に延ばす「保留」の意味なんだよね」 御影 「せやなぁ。明日がある、明日があるってゆぅて結局夏休み最終日に泣きながら宿題をやる小学生みたいなもんやもんねぇ」 舞奈 「姉ちゃん!明日って今さ!」 フジモリ 「ジョジョネタで話をややこしくすなっ!・・・って、この場合はいいのか」 舞奈 「えへん」 フジモリ 「ところが、林原嬢の場合は「今日があるから明日があるさ」と言っている。これは、「今日がある」ことの感謝と、「明日がある」ことの確信なんだ」 御影 「「今日という日が存在するんだから、明日という日も存在するだろう」って意味やな」 舞奈 「確かに、「今日があるから」というフレーズが加わるだけで意味合いがぜんぜん変わってくるわね」 フジモリ 「うん。「今日があるから明日があるさ」という言葉は、今日という日を踏まえて明日を迎える、非常に前向きな言葉だ。このフレーズからも、彼女の前向きな性格がうかがえるね」 御影 「う〜ん。エッセイ集なんに、深い内容やなぁ」 フジモリ 「まあ、そこまで深読みしなくてもいいけどね。とにかく、マンガあり、林原嬢が出演した作品の原作者(「らんま1/2」の高橋留美子、「スレーヤーズ!」の神坂一、「3×3EYES」の高田裕三、「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行などなど、めちゃめちゃ豪華!)のコメントありと、もりだくさんの内容で非常に楽しく読める。声優ファン、林原めぐみファン以外にも読んでほしい本だ。読めば元気がわいてきて、「明日も頑張ろう!」と思える本、それが今回の感想だね。たまにはこういう本を読むのも、いいなぁ、と思ったよ」 舞奈 「でも、そう考えると、同じ「明日がある」というフレーズながら、だいぶ意味合いが違ってるわねぇ」 御影 「う〜ん。せやけど、ウチ、歌の方も好きやけどなぁ。♪明日がある〜、明日がある〜」 舞奈 「でも御影、よくそんな古い歌覚えているわねぇ。もうだいぶ前の歌でしょ」 御影 「あれ?知らへんの?この曲、最近リメイクされたんよ?」 舞奈 「え?そうだったの?でも、あれ、CMソングでしょ?フルコーラスつけたの?」 フジモリ 「CMソング?そうだったっけ?もともと坂本九の曲だろ?」 舞奈 「坂本九?あの曲って、酔っ払いが大勢で歌ってる曲でしょ?」 御影 「??、なんや、それ?」 舞奈 「えっ?あの曲じゃないの?10年ぐらい前にやってた、♪あした〜がある、あしたがある、あ、し、た〜がある〜、っていう栄養ドリンクのCMの曲」 フジモリ・御影 「マイナすぎて誰もわからんボケすなぁっ!!!」 |