フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

Thirty-second bookshelf
田中芳樹
『アルスラーン戦記読本』
『アルスラーン戦記10 妖雲群行』



フジモリ 「さて、買っては見たもののフジモリがその内容を忘れていたために長らく積読していました、アルスラーン戦記の(現時点で)最新刊、「妖雲群行」の感想をお送りいたします」

御影 「・・・この本出たんって、一昨年やで?」

フジモリ 「発売してすぐに買っただけど、どうにも内容を忘れていてねぇ。最初から読み直すのもあれだし・・・」

御影 「あれって何やねん」

フジモリ 「え、えーっとだね、サンスクリット語で言う「大人の事情」というやつだ」

御影 「日本語で「ただめんどくさかっただけ」とも言うなぁ」

フジモリ 「ぐっ。フジモリ渾身のボケを切りかわすとは。やるな。おぬし」

御影 「あれが渾身かいっ!」

フジモリ 「ふっ。もう教えることは何もない・・・」

御影 「そのまま死んどけっ!」

フジモリ 「死んだら困る。アルスラーンと創竜伝だけは完結まで読まないと、死んでも死にきれないよ」

御影 「お、うまい具合に感想の話題に戻ったやん。で、なんで今さら読むことにしたん?」

フジモリ 「うむ。書店で「アルスラーン戦記読本」という本を見つけてね。普通こういう「ガイド本」っていうのは買わないことにしてるんだけど、アルスラーン戦記の1巻からの粗筋や人物表が書いてあったんで、「この本は今後も使える!」と判断して予習・復習に使ったわけだ」

御影 「ほう。で、役に立ったん?」

フジモリ 「物凄く。おかげで、1巻からまた読み直したくなったよ(笑)。やはり、この物語は面白いね。「アルスラーン戦記読本」における粗筋では、主要登場人物の動きを中心に非常に読みやすく要約されている。また、人物表では作者のコメントも書いてあるし、インタビュではこの作品に対する作者のコンセプトなどが示されており、単なる「総集編」以上の内容だった。この本を片手に、今後も「アルスラーン戦記」を読み進めていきたいね」

御影 「ほな、ようやく10巻の感想やな。どやったん?」

フジモリ 「前巻からこの巻の発行まで7年もの歳月が経ったんで、キャラクタの変化がないかと思ってたんだけど、杞憂だった。相変わらず、生き生きと個性的なキャラクタたちが暴れ回っていたね」

御影 「でも、今回はなんか幕間的な感じやったね」

フジモリ 「そうだね。軍事的動向についてはヒルメスがミスル乗っ取りを企てようとしたぐらいの変化しかなかったし、ザッハーク一味も今回はデマヴァント山にトゥースたちを閉じ込めただけだ」

御影 「な、なんで「トゥースたち」なん?」

フジモリ 「だって、この巻の主役はトゥースだろ(笑)。メルレインやクバートやイスファーンたちは今回、ちょっと影が薄かったしね。ま、次巻で大活躍してくれることだろう」

御影 「ほな、今回は幕間やゆぅことを認めたわけやね」

フジモリ 「いや、この巻で重要な話が一つあった」

御影 「なんなん?まさか、トゥースの話とかゆーんやないやろね」

フジモリ 「違うって。誤解される発言をするなっての。軍師、ナルサスが蛇王ザッハークの一味に対して、「魔道で国は興せないが、滅ぼしてしまう可能性がある」といって、デマヴァント山の封鎖を命じた。しかし、その裏には蛇王ザッハークですら他国に対する牽制として、地上の戦略や軍略と絡めている」

御影 「ほな、ザッハーク退治が目的ではないん?」

フジモリ 「そういうことになるね。前半7巻でアルスラーンが王都を奪回し、後半7巻で復活した蛇王ザッハークを倒す、という単純な話になるのではない、ということを今回のナルサスの発言で作者の「今後の方向性についての明示」として受け取った。最終巻まであと4巻だけど、目が離せない展開になったね。完結したら、改めて1巻から読み直したい。「銀河英雄伝説」に並ぶ、作者、田中芳樹の代表作になることは確実だからね」

御影 「完結すれば、やろ?」

フジモリ はるか昔にやったボケを繰り返すな!」

御影 「いやいや、ウチが言いたいんは、完結まで無事にご存命でいてほしい、ってことや」

フジモリ 「だから、作者がだろ?そういう不吉なボケはするんじゃないっ!」

御影 「いや。・・・あんたが」

フジモリ 「・・・・・・」



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