| フジモリの脳内ラビリンス
〜a labyrinth in fujimori's brain〜 Fifth bookshelf 島田明宏『「武豊」の瞬間』 |
フジモリ 「毎週更新に近いな、この本棚。さて今回は、島田明宏の『「武豊」の瞬間』の感想です」 御影 「相変わらず乱読やな。今回はちょっとライトやけど」 フジモリ 「うーん。ライトかへビィかは他者が決める事象だからなぁ。ミステリィがへビィだと思う人もいれば、ライトだと思う人もいるし。ま、確かに、この本はフジモリにとってはライトだった。騎乗馬たちを通して、武豊の実像に迫るノンフィクション作品だ」 御影 「武豊ってほんまに凄いジョッキーやね。最年少記録を次々に塗り替え、いまや現役最強ジョッキーやもの」 フジモリ 「うむ。天才ジョッキーと言われてるけど、決して才能だけで勝っているわけではない。出てくる馬、自分の騎乗馬の血統や戦績、得意なコースや乗り方などすべてのデータを把握し、一番その馬にふさわしい乗り方をするんだ。日常ではかなり大ボケだそうなんだけど、こと競馬に関してはその知識、記憶量はものすごい。ニューヨークの競馬場で会ったガードマンが前年シカゴの競馬場にいたことを覚えていて相手を驚かせた、というエピソードもあるぐらいだ」 御影 「そういう意味では、「天才」やな。こういったエピソードが過剰な装飾もなく淡々と書かれとぉから、非常に読みやすいな」 フジモリ 「この本は、武豊というジョッキーを知るのには最適な本であるし、過去の有名な馬を知るのも格好の本だ。フジモリも競馬にはまってるとは言っても、学生時代の馬なんてほとんどわからなかったからね。大変勉強になった。競馬っていうのは、馬という生き物を相手にする分、非常に難しいギャンブル(スポーツ)なんだ。だからこそ、ドラマも多く生まれるんじゃないかな」 御影 「馬と騎手とのドラマ?」 フジモリ 「それに、スタッフと馬、騎手同士にもドラマがある。今年のダービーでは武豊が兄弟子の河内と直線で一騎打ちの叩き合いをしたけど、すごい感動したよ。泣きそうになった。歳を取ると涙腺がゆるくなって困るよ」 御影 「じじいみたいなことゆーな!」 フジモリ 「ま、そういうドラマも、フジモリが競馬にはまる理由の一つではあるね。この本もノンフィクションながら、たくさんのドラマが詰まってる。競馬好きの人はもちろん、あまり縁のない人にも読んでほしいね」 御影 「内容を説明するとキリないから、今回はここまでやな」 フジモリ 「武のダービー制覇の話など、ともすれば競馬コーナーになってしまうしね(笑)。でもこの本を読んで、いっそう身を引き締めて予想をせねば、と思ったよ」 御影 「ほんま、よそのページのことやからあまり突っ込まへんけど、外し過ぎやで、あんた」 フジモリ 「生き物相手だから、難しいということにしておいてくれ」 御影 「するかぁ!・・・ほんま、連敗続けたら罰ゲームやからな」 フジモリ 「それを言うなって。ところで、余談になるけど、フジモリの祖父はむかし地方競馬の騎手だったんだそうだ」 御影 「うそぉ!?」 フジモリ 「ほんとほんと。祖父が亡くなったあとに、親が教えてくれた。存命中は、馬刺しをいっさい食べなかったそうだ。家にも祖父が馬を連れてパドックをしている写真があったぞ」 御影 「ほな、あんたの競馬好きも血統なのかもな(笑)」 フジモリ 「ちょっと違うと思うが。まあ、本を読みながら、そんなことも思い出したりもした」 御影 「そんだけ気合い入れたなら、意地でも予想当てんとな」 フジモリ 「うむ。G1シーズンも始まるし、予想を当てるために頑張るぞ!」 御影 「じっちゃんの名にかけて!」 フジモリ 「さ、先に言われた…」 |