フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

Third bookshel
スティーヴン・キング『グリーン・マイル1〜6』



フジモリ 
「さて、今回取り上げるのはホラーの名手、スティーヴン・キングが書く刑務所小説『グリーン・マイル』だ」

御影 
「おい、ちょー待ち」

フジモリ 
「何?」

御影 「前回の『創竜伝12』を読んだんはいつや?」

フジモリ 
「8月24、25日。ドラクエ発売前」

御影 
「『グリーン・マイル』読んだんは?」

フジモリ 
「ドラクエ休暇が終わってからだから、9月に入ってからかな」

御影 
「んで、読み終わったんは?」

フジモリ 
「9月10日に森博嗣『魔剣天翔』を入手したんで、その日に慌てて読み終えた」

御影 
「……」

フジモリ 
「ん?どうした?」

御影 
なんで10日間で6冊も本読めんのや!

フジモリ 
「そんな大声で怒らんでも・・・。ああ、それにドラクエも並行してたぞ」

御影 
「威張るなぁ!どー考えても計算が合わんぞ!ほんまにあんた社会人かぁっ!」

フジモリ 
「待て待てっ!その握ったこぶしを引っ込めろ!」

御影 
「あんたの更新速度をみたらみんな怒るで!そりゃグーパンチも出るわっ!」

フジモリ 
「グーはやめろ、グーは!・・・だって、俺、一週間でテレビ2時間しか見ないんだぞ!「笑う犬」と「スーパー競馬」。おまけに、通勤時間が往復3時間以上あるから、気合いさえあれば一日一冊本が読めるの!」

御影 
「ほんま?」

フジモリ 
「『グリーン・マイル』だって通勤の合間に読んだの!」

御影 
「なんや。それならそうと早よ言いや。・・・飴ちゃんなめる?」

フジモリ 
「いらんわっ!(註:関西では飴のことを「飴ちゃん」と言います)」

御影 
「なら、今日のところは許したろ。ほな、感想行ってみよか?」

フジモリ 
「ふう。では、この本の感想を。あと、今回はネタバレなしでいきますので、よろしく」

御影 
「珍しい…。どしたん?」

フジモリ 
「この本はミステリィじゃないので、感想は非常に書きやすい。たまには未読の方に興味を持ってもらえるような書き方をしないとね」

御影 
「ほんまかなぁ。まぁえーわ。ほな、あらすじをどーぞ」

フジモリ 
「この話の舞台は、1932年アメリカ南部にあるコールド・マウンテン刑務所。この刑務所で死刑囚が電気椅子までにたどりつくまでに歩く道のことを床が緑のリノリウムであることから「グリーン・マイル」と呼ばれている。この物語はここの看守であったポール・エッジコムの回想という形で書かれているんだ。この刑務所で起こる様々な不思議な現象について語られ、その中心であった死刑囚「ジョン・コーフィ」が処刑されるまでがつづられている」

御影 
「ジョン・コーフィが様々な奇跡を起こすんやんな?」

フジモリ 
「そう。ポールの病気を治し、瀕死の鼠を回復させる。ポールは、「本当にこの男が殺人をしたのか?」と疑い、調査をするんだ。その結果については詳しくは説明しないけど、結局ジョンはグリーン・マイルを歩くことになる」

御影 
「ネタバレぎりぎりやな」

フジモリ 
「加減が難しいな。とにかく、この物語は刑務所を舞台にした不思議な物語だ。キングはホラー作品で有名だが、この話はそういった部分は少ない」

御影 
「そう言えば、映画になったんやろ?」

フジモリ 
「ああ。見た人に話を聞くと、『感動した』『泣いた』という人が多かった。それでフジモリもどんな内容なのかな、と思って原作を読むことにしたんだ」

御影 
「んで、どやったん?」

フジモリ 
怖かった。やっぱり、キングの作品だよ。これ。途中、コーフィの処刑近くではうるっときたんだけど、最後の最後でキングの本領が発揮された」

御影 
「変なん。感動する話なんちゃうん?」

フジモリ 
「で、読み終わって映画を見た人に内容について聞いたんだけど、映画では最後の数シーンがはしょられ、コーフィの処刑とその後のポールについての一シーンで終わってたんだそうだ」

御影 
「最後の20ページぐらいが省かれとんねんな」

フジモリ 
「そう。そして、この最後の20ページがこの物語を感動話からホラーへと変換させる部分なんだ。といっても、別段残酷シーンだとか殺人鬼だとかが出てくるわけではない。いや、残酷シーンはちょっとあるか。その映画の話を聞いて、うまいと思った。確かに、その最後のシーンがなければこの話は刑務所を舞台にした癒しと救いの話になるんだ。そして、映画ならばそちらの話の方が向いている。しかも、その救いの話に数エピソード加えるだけでこの話をホラーにしてしまうキングは凄い、と思った」

御影 
「それについて詳しく書けへんのがつらいとこやな(笑)」

フジモリ 
「いや、これは俺があれこれ言うよりも、ぜひ原作を読んで欲しい。ラストの一文に、この物語のすべてが凝縮されているから。重く、心に残る言葉だ」

御影 
「ほんまは映画を見て比較論を書きたかったんやろ?」

フジモリ 
「ちょうど入れ替えの時期で、終わってたんだよなぁ。ま、ビデオになったら見ることにする。とにかく、映画を見てない人も、見た人も、ぜひ原作を読んで欲しい。で、映画と見比べて欲しい。同じストーリィでここまで印象が違うんだというのがわかるから」

御影 
「んでも、あんたは映画見てへんのやろ?」

フジモリ 
「うむ。ここまで言っといて、映画の内容が全く違ってたらどうしよう(笑)」



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