フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

Third bookshelf
『聊斎志異』における変身譚についての考察
〜フジモリ卒業論文〜



蛇足

御影 「・・・つまり、どーゆーことなん?」

フジモリ 「『聊斎志異』は昔話という単なる「説話」が文学性を持った「物語」へと昇華するまさにターニングポイントになる作品ではないか、というのが結論だね。「変身」という行為に「理由」がある、というのもその根拠の一つだ。それは「恩」であったり、「癖」や「癡」による「情」だったりするが、「変身」という現象をただ単に記しているだけでなく、その理由を読者に納得させるような書き方をしている」

御影 「グリム童話でいう「魔法」のたねあかしみたいなもんやな」

フジモリ 「そうだね。そのタネには、仏教の思想であったり、「癡」「癖」を認め始めた当時の時代背景があった、というわけだ」

御影 「当時もいわゆる「オタク」がおったんやな」

フジモリ 「フジモリも調べながらびっくりした。昔から「オタク」はいただろうけど、それを「癡」「癖」と称し、なおかつそれが受け入れられていったのがちょうど『聊斎志異』が書かれた時代だった、というわけだ」

御影 「オタクに対する報奨か・・・」

フジモリ 「で、それを書いた『聊斎志異』が評価を受けたというのも、潜在的に「癡」「癖」の人たちがそういう話を欲していた、というのがあるんじゃないかな。パソコンの中から女の子が出てきて、主人公のさえない男と恋愛関係になる、なんてマンガが世のオタク少年たちに売れているのと同じ理屈だな」

御影 「やな例えやな。でもそうしてみると、昔も今も変わらん、ちゅうことなんかな」

フジモリ 「ニーズは一緒なんだろうね」

御影 「なんか自分のオタク性を肯定するためにこの論文を書いたんちゃうんか?」

フジモリ 「違うって」

御影 「そのうち、本の精があんたに恩返しをしてくれるんちゃうんかと」

フジモリ 「なんで本の精なんだよ。文車妖妃(妖怪)かよ」

御影 「その本の精が言うわけや、「今まで本を読んでくれてありがとうございます」」

フジモリ 「それだったらうれしいわな」

御影 「あなたが落としたのは、この金の本ですか?それとも銀の本ですか?」

フジモリ 「話が違うだろうが!」

御影 「まあ、それはおいといて、そういう妖怪なんかもこの論文みたいな時代背景から生まれたんやろうな」

フジモリ 「そうだなぁ。ま、何せ未熟な論文だが、なにかしら感想を抱いてくれるとうれしいな」

御影 「ご意見、ご感想、お待ちしていま〜す!」


<『聊斎志異』における変身譚についての考察〜INDEX〜>

(一)   はじめに

(二)   グリム童話における変身譚

(三)   『聊斎志異』における変身譚−報恩譚

(四)   『聊斎志異』における変身譚−報情譚

(五)   報恩譚と報情譚

(六)   おわりに

蛇足
                


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