フジモリの脳内ラビリンス

〜a labyrinth in fujimori's brain〜

Second bookshelf
フジモリ、ジョジョを語る(その1)



フジモリ 「さて、タイトルが出てから原稿があがるまでに大変時間がかかりましたが、コミックのコラム2回目、「フジモリ、ジョジョを語る(その1)」をいってみたいと思います」

御影 
「この「(その1)」ってなんなん?」

フジモリ 「ジョジョ(「ジョジョの奇妙な冒険」)はフジモリの心のバイブルなんで、一回や二回じゃ語りきれない。そこで、今回は第1部を語ることにした」

御影 「げっ。ほな、現在終了している第5部まで、5回も語るん?」

フジモリ 「「げっ」とかいうな」

御影 「あんたの心を代弁したんやないか。あと5回同じだけの時間と原稿量がかかるねんで?」

フジモリ 「・・・そ、そういうことはだな」

御影 「てめぇの次のセリフは「そういうことは、思ってても口に出すもんじゃあないぞ」と言う!(バン!)」

フジモリ 「そういうことは、思ってても口に出すもんじゃあないぞ・・・はっ!」

御影 「まったく、ジョセフジョースター、老いてますます健在というわけじゃ(ゴゴゴゴゴ)」

フジモリ 「こらぁ!そのネタは第2部〜第3部だろうが!ここでは第1部なの!」

御影 「ちぇ。フジモリやってジョジョネタ好きなくせに。ほな、まずはあらすじからいってみよか」

フジモリ 「うむ。荒木飛呂彦著「ジョジョの奇妙な冒険」第1部は昭和61年から62年まで週刊少年ジャンプで連載された。単行本にして5巻。この漫画には、ジョセフ・ジョースターとディオ・ブランドーという二人の青年が出てくる。冒頭の詩の引用、「二人の囚人が窓から外を眺めた。一人は泥を見た。一人は星を見た」という言葉がすべてを象徴しているのだが、邪悪の具現であるディオ・ブランドーが主人公、ジョセフ・ジョースター(ジョジョ)の家に養子として来たところから物語は始まる。前半では家をのっとろうとするディオに対しジョジョが立ち向かう、という物語だ」

御影 「前半は、いかにもな学園ものの話に見えるな」

フジモリ 「そうだね。よく打ち切られなかったと思うよ(笑)。前半でディオのどす黒い精神について緻密に描かれ、それに立ち向かうジョジョに対し感情移入させる。そして、前半のクライマックス、「石仮面」が出てくるところから物語は急展開を見せる」

御影 「石仮面の力によってディオが吸血鬼になるんやんな」

フジモリ 「そう。ジョースター家ののっとりに失敗して追い詰められたディオは石仮面の力を使って吸血鬼になる。後半は、吸血鬼となったディオに対し太陽の力「波紋」を身に付けたジョジョが立ち向かっていく、という2重の構造をもったストーリィなんだ」

御影 「当時は「北斗の拳」とかと一緒に並んで連載されとったから、ジョジョもごっつい体しとるなあ」

フジモリ 「しかし(主人公は変わっていくとはいえ)いまだにジャンプで連載を続けているぐらいだから、それらのファンに負けないぐらいの人気があることも事実。今回は、名台詞を紹介しながら、「ジョジョの奇妙な冒険」第1部を振り返ってみたい」

御影 「なんか名台詞集になりそうやな」

フジモリ 「不吉なことをいうんじゃない!」


「ぼくは、本当の紳士をめざしているからだ!」(1巻、p28)
「ディオオオオ!」「君がっ!」「泣くまで」「殴るのをやめないッ!」(1巻、p102)
「ふるえるぞハート!」「燃えつきるほどヒーーート!」(3巻、p117)


フジモリ 「まず、主人公ジョナサン・ジョースター」

御影 
「いかにも主人公、って感じやな」

フジモリ 「しかし、正義感というよりも「ディオを倒す」という目的で動いているので、押し付けの正義になっていない。この物語は、「勧善懲悪」ではなく、「人間賛歌」を描いているからだ」

「UUURRRRYYY!!」(2巻、p99)
「貧弱!貧弱ゥ!」(2巻、p121)
「無駄無駄ッ!!」(2巻、p139)
「カエルの小便よりも……」「下衆な!」「下衆な波紋なぞをよくも!」「よくもこのおれに!」(5巻、p29)
「猿が人間に追いつけるかーッ!」「お前はこのディオにとっての」「モンキーなんだよジョジョォォォォーッ!!」(5巻、p56)

フジモリ 「その対極にいるのがディオ・ブランドー。この物語は、ディオを主人公にしたピカレスク(悪漢小説)と読み替えができるほど、その存在感は圧倒的だ。漫画史上最高の悪役と言っても過言ではない」

御影 
「ジョナサンの波紋の師匠、ツェペリが「きさま 一体何人の生命をその傷のために吸い取った!?」
と聞いたときに、「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」(3巻、p149)と答えるシーンはまさに圧巻やな。正義の心が一片もあらへんところが素敵やな」

フジモリ 「ジョナサンとディオという対極的な二人を描くことで、互いがますます際立つという手法だ。悪の化身ディオが悪であればあるほど、その対極にいるジョジョの正義が際立つ。また逆もしかり。それに、このディオのセリフは、過去の漫画の悪役も裸足で逃げ出すほどのすごさを持っている。このセリフを読むためだけに「ジョジョの奇妙な冒険」を読む価値があるといっても過言ではない」

御影 「そ、そこまで言うか・・・」

「ねーちゃん!あしたっていまさッ!」

フジモリ 「この漫画の特徴の一つが、個性豊かな脇役だ。上記のセリフは途中で出てくるポコという少年のものだが、恐怖を乗り越え、ジョジョたちを助けるために行動したときに言ったセリフだ」

御影 
「ジョジョの奥さんになるエリナ・ペンドルトン、波紋の師匠のツェペリおじさん、スピードワゴン、そして「ストレイツォ容赦せん」でおなじみのストレイツォなどやな」

フジモリ 「途中まではともかく、最後のセリフはおなじみか?」

ズキュウウウン(1巻、p81)

フジモリ 「そして、もう一つの特徴が、独特の効果音などの演出方法だ。キスをしたときに「ズキュウウウン」なんていう擬音を使う漫画家がかつて存在したか?また、最初にディオがジョジョの家に着いたとき、馬車がとまってディオが降りるまでに2ページも使っている。この過剰なまでの演出が、歌舞伎の「見栄」と同じように、読者に印象を植え付けている。これは今後第2部、3部と続いていくが、それに受け継がれていき、ますます磨きがかかることになる」

御影 
「第3部でスタンド使いが現れるときの「ゴゴゴゴゴゴ」という擬音とかやな」


フジモリ 「てなわけで、駆け足で「ジョジョの奇妙な冒険」第1部を振り返ってみた」

御影 「5巻とは思えへんほど濃い内容やな」

フジモリ 「そうだね。そしてこの第1部はすべての始まりであり、後に続く物語への序章にしか過ぎなかったこともすごいところだ。しかし、のちの物語にも、第1部の「ジョジョイズム」、「荒木イズム」が伝わっている。改めて読み返してみて、「ジョジョの奇妙な冒険」の面白さを再発見した気がするよ」

御影 「そういえばこのマンガ、古本屋であまり見ぃへんな」

フジモリ 「それだけ、根強い人気があるってことだ」

御影 「そうなんや。で、次回は第2部やな」

フジモリ 「うむ。できるだけ早く原稿を書くようにしよう。to be continued !!。ジョジョ風に!」

御影 「どんなんやねん!」



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